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反抗期だと思っていたら発達障害の二次障害!?小学校高学年までに心がけたい子どもとの関わり方

小学3、4年生くらいになると、子どもが反抗したり、グッと口数が減ったり・・・子どもの言動に戸惑うことが多くなります。うちの子もいよいよ反抗期かな?と、戸惑いながらも、大人の階段をのぼっているのだと成長を喜ぶ気持ちも生まれてきますよね。

でも、その言動が想像を超えるものであったり、家族やお友達などに危害を与えたりする場合、「本当にこのまま放っておいて大丈夫?」と心配になります。
考えたくないけれど「二次障害」という言葉が頭をよぎり、今までの我が子への関わりに罪悪感を抱いている親御さんもいらっしゃるかもしれません。

思春期は、心や体の成長が大きく、その変化に敏感になる時期ですが、特に発達障害やグレーゾーンの特性がある子どもの場合には、ちょっと注意が必要です。
思春期や反抗期と決めつけずに、今までの子どもの様子を振り返ってみましょう。

二次障害とは?

「二次障害(二次的な障害)」には、さまざまな考え方があり、明確な定義がありませんが、発達障害やグレーゾーンの特性などから起こる一次的な問題に対して、周りの誤った関わりや必要なサポートが得られないことで、子どもの自己否定や自己肯定感が低下し、暴言・暴力、自傷や引きこもりなどの言動が起こることと考えられています。

文部科学省のHPには、次のように書かれています。

LD,ADHD,高機能自閉症の子どもたちは,一所懸命やっているのに勉強がうまくいかない,周囲から仲間はずれにされ,忘れ物をして先生から叱られる等,成功体験が少なくストレスを貯め込んで,自信を失ってしまったりする場合があります。こうしたことの積み重ねで意欲を失ってしまったり,いわゆる二次的な障害に陥ったりする場合もあります。

※文部科学省ホームページより引用 特別支援教育について 第5部 保護者・本人用】(3)子どもの心のケアより

二次障害には、「行動」に向かうものと、「心」に向かうものがあります。
「行動」には、暴力暴言、不登校や引きこもりなど。「心」には、不安やうつ、強迫性障害などがあげられます。

困った行動を引き起こす原因が、子どもがもともと持っている特性なのか、二次的なものなのかは分かりにくいとされていますが、どちらにせよ、子ども本人も周りも困っている状態だと考えることができます。

二次障害を避けるには?また二次障害への対処法は?

二次障害を避けるには、また実際に二次障害に対峙することになった際、親はどのような関わりをするべきなのでしょうか。キーワードは「寄り添い」と「成功体験」です。

気持ちに寄り添う言葉かけで信頼関係を築く

発達障害がある子ども、またグレーゾーンと言われたことがあるような子どもの中には、間違うことや負けることに驚くほど強い抵抗感を示す子どもがいます。100点じゃないとイヤだ、一位じゃないと意味がないと考えていて、自分の思い描いた通りにならないと泣いたり怒ったりすることがあります。

周りからみたら、次に頑張ればいい、負ける時だってあるよね、と励ましたくなりますが、自己否定や自己肯定感の低下を引き起こさないためには、「間違えて悲しいね」「悔しいね」「頑張ったのにね」など、子どもの気持ちに寄り添う言葉かけが大切です。

わたしたち大人でも、悲しい時や悔しい時に、根拠のない励ましを受けるとがっかりしますよね。励ますことが悪いということではありませんが、子どもの性格や特性により、励まされること=(イコール)否定されたと受け取ってしまう場合があるので注意が必要です。
まず、「子どもの気持ちに寄り添った言葉かけで信頼関係を築く」ことを心がけましょう。

その際は後述しますが子どもの「独特な受け取り方」にも注意が必要です。

失敗を避け成功体験を積ませる

発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、小学2年生頃、みんなと比べて自分ができないことや周りとの違いに気づくと言われています。これは、もっともっと小さい頃から、失敗や叱責を受ける体験(失敗体験)を繰り返すことで、(また失敗した)(またできなかった)(また怒られた)を積み重ねているということではないでしょうか。

逆にいうと、小学校2年生頃までに、子どもの特性にあった配慮やスモールステップ、成功体験を積み重ねることが、子どもの自己肯定感を高め、二次障害へつながらないサポートになると考えることができます。

「自立」という言葉の弊害

子どもへの配慮やサポートが大切だと頭では分かっていても、頑張ってやらせる、難しい課題を与えることが必要だと考える方が多いように思います。

わたしも息子に診断がついた当時、食事も座ってできない、ひとりで着替えもできない。3歳になってもオムツも取れない・・・。この先、どうなるの!?という不安があり、早く自立できるようにと、さまざまなことを練習させてきました。その方が、息子がこの先苦労せずに幸せになれると信じていたからです。しかし、特性を無視して頑張らせた結果、息子の心を壊してしまったのです。

わたしのように、子どもの自立や幸せのために、良かれと思って配慮なしで頑張らせることがあると思います。でも、子どもの表情が暗い、暴言や暴力が出てきた、気分が落ち込み引きこもりがちになってきた・・・そんな時は、今すぐ立ち止まって今までの関わりを振り返ってみましょう。

もし、今までの関わりに心当たりがあると感じた方のスモールステップは、「子どもの話しを否定せずに最後まで聞くこと」です。1日3分でいいので、「そうなんだね」「そう思ったんだね」と、子どもの話をただただ聞きましょう。

その時のNGワードは、「でも、」「だって、」です。簡単そうですが、実際やってみるとなかなか難しいと感じるはずです。

発達障害のある子の「独特な受け取り方」に注意して

もうひとつ、覚えておいていただきたいことがあります。それは、共感の言葉ややさしさ、サポートが、子どもには歪んで届いてしまうことがあるということです。

発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、「受け取り方」が独特。やさしさから言った言葉を「ばかにされた!」と受け取ったり、しんどそうだから手伝っただけなのに「邪魔された!」「意地悪された!」と受け取ったりする場合があります。

わたしも、息子との関わりの中で「どうしてそんな風に受け取っちゃうのかな!?」と、怒りや悲しみが湧いてくることがたくさんありました。

このようなことが起こると、子どもが理解するまで自分の気持ちを説明したり、相手の間違いを正したくなってしまいますが、それは実は逆効果。
言葉を重ねれば重ねるほど、子どもは自分を否定されたと感じてしまう可能性があります。

上にも書いたように、その子の独特の受け取り方が関係している場合があるため、「もしかしたら、そういう特性もあるのかもしれないな」という視点を持つことが大切なのです。

まずは、「そう思ったんだね」と一旦受け止めてから、「ママは、パパは、こういう気持ちだったんだよ」と伝えることができるといいですね。

執筆者プロフィール

浜田悦子(はまだ えつこ)

発達障害・グレーゾーン専門
子どもとママのための家庭療育アドバイザー

繰り返す問題行動に怒られてばかりの子どもと 孤独な子育てに苦しんでいるママに寄り添い、 子どもの自己肯定感とママの子育ての自信を取り戻し 笑顔に導く家庭療育アドバイザー。
自身の子どもが発達障害と診断されたことをきっかけに、発達支援センターの指導員へ。以来、約2,000人以上の親子に関わる。
大学、発達支援センター、放課後等デイサービスでの講演・研修多数。

【著書】
『発達障害&グレーゾーンの子どもを「急かさず」「怒らず」成長を引き出す言葉かけ 』浜田悦子 (著), 汐見稔幸 (監修) 実務教育出版

【執筆・監修】
ユーキャン 子ども発達障がい支援アドバイザー講座
ユーキャン 思春期発達障がい支援アドバイザー講座

【メディア掲載】
毎日新聞、中日新聞、朝日新聞、ひよこクラブ、朝日新聞 WEEKLY AERAなど

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