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20歳前障害基礎年金はいくらもらえるの?

20歳前の傷病による障害基礎年金はいくらもらえるのでしょうか?

もし、20歳前に厚生年金の加入期間があれば、障害の程度によって1~3級までに分かれます。
厚生年金の加入期間が無い場合、障害の程度によって1級と2級にわかれます。
2級の人が支給される金額は、国民基礎年金を40年間納めた満額受給者と同じ金額です。
(1級は2級の1.25倍です)
令和2年度の年金額は、2級が78万1,700円で、1級が97万7,125円です。
その金額にプラスして、「障害年金者支援給付金」が支給されます。
2級は月額で5,030円、1級は月額で6,288円です。
つまり、2級は年額84万2,060円、1級は年額105万2,581円支給されます。

もし、障害年金受給者に生計を維持されている子供がいる場合は、更に「子の加算」が支給されます。
こども2人まで、1人につき22万4,500円で3人目からは1人につき7万4,800円です。
障害基礎年金の金額も、国民基礎年金と同様に物価や賃金の変動により、毎年変更される可能性があります。
例えば基準となる2級の場合、令和元年度には月額65,008円、令和2年度月額65,141円でした。令和3年度には0.1%減額されて月額65,075円になる予定です。

毎年4月から変わりますが、実際に支給されるのは6月(4月分・5月分)からになります。

1級と2級の認定基準は

それでは、1級と2級の人はどのような基準で決められるのでしょうか?
「障害年金制度について(障害年金を請求するお客様へ)2020年9月28日」のパンフレットには下記のように書かれています。

1級については、他人の介助を受けなければ日常生活の事がほとんどできないほどの障害の状態です。身の回りのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動のできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲がベッドの周辺に限られるような方が、1級に相当します。

2級については、必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害です。例えば、家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできても、それ以上の重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家庭内に限られるような方が2級に相当します。

ちょっとあやふやでよくわからない表現で書かれていますが、聴力や視力では、測定した数値が中心的な診断書で、精神や知的の場合は、日常生活でどのような状況で困っているかを中心に記入するように、それぞれの障害別に8種類の診断書により認定されます。
こうやって認定された障害基礎年金の障害等級と、障害者手帳の等級とは必ずしも一致しません。

「病歴・就労状況等申立書」の変更点

前回「20歳前障害年金の請求」では、「病歴・就労状況等申立書」の欄を書くために過去を思い出しながら書くのが大変だったと書きました。
令和2年10月1日から、20歳前に初診日のある方のうち、次の①または②に該当する場合は、「病歴・就労状況等申立書」の記載を簡素化できることになりました。

① 生来性の知的障害の場合は出生時から現在までの状況について、特に大きな変更があった場合を中心に1つの欄にまとめて記入できる。
生来性の知的障害の場合は、同じ症状が長く継続することが見込まれるため、特に大きな変更があった場合は、その内容を中心に記載することで、数年ごとに区切って記載することを簡素化できるようになりました。

② 初診日証明の簡素化を行った場合は発病から当該医療機関の受信日までの状況を、1つの欄にまとめて記入できる。
初診日証明手続きの簡素化を行った場合は、初診日が20歳前にあることが明らかであるため、病歴・就労状況等申立書にまとめて記入することができるようになりました。

執筆者プロフィール

岡崎 成吾(オカザキ セイゴ)

  • 和歌山県生まれ。
  • 高校卒業後郵便局へ、郵便局在任中に、社会保険労務士とAFPの資格取得。息子がダウン症で現在自立訓練施設に通所中。現在は、障害年金の受給申請のお手伝いを中心に活動中。障害者と周りで支えあっている人たちの、お金の不安を少しでも無くすため、いろんな制度の周知のため、セミナー・FP相談等を行っている。

岡崎成吾

執筆者プロフィール

岡崎成吾(オカザキ セイゴ)

和歌山県生まれ。
高校卒業後郵便局へ、郵便局在任中に、社会保険労務士とAFPの資格取得。息子がダウン症で現在自立訓練施設に通所中。現在は、障害年金の受給申請のお手伝いを中心に活動中。障害者と周りで支えあっている人たちの、お金の不安を少しでも無くすため、いろんな制度の周知のため、セミナー・FP相談等を行っている。

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