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どの子にも伝わる「具体的な指示」って?

2026.04.15 2026.4.16

発達障害のある子は想像力の障害があるので、曖昧が伝わらない、具体的に指示することが大事とよく言われます。でもこれは定型発達の人も同様ではないでしょうか。

例えば…友達に「あとどれくらいで到着する?」とLINEしたとき、「もうすぐ」と返信がきたとします。ところが、5分たっても10分たっても連絡がこなかったらイライラすることはありませんか。でも、友達は「もうすぐ」とは30分以内で到着するというつもりなのかもしれません。

「朝一でメールをしなさい」と上司に言われ、9時にメールした部下。上司は8時半にメールが欲しかったようです。

このように感覚には個人差があります。ですから、自分とは違う相手に伝える時は「あと何分何秒で到着するか教えて」とか「8時29分までにはメールください」と伝えた方がよいのです。親子間でも、相手に発達特性があってもなくても同じです。

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伝わらない「ちゃんとしなさい」

「ちゃんとしなさい」「ちょっと待ってて」「早くしなさい」

 一日何回も言ってます。それなのに、ちっとも、親の思う通り子どもが行動してくれないのは、なぜでしょうか。それは、具体的にどう行動すればいいのか伝わっていないからかもしれません。

Ⓒあべゆみこ

どうすれば伝わる?子どもに届く言葉

子どもに届かないその言葉はこう言い換えてはどうでしょうか

「早く片づけなさい」 の言い換え

「早く片付けなさい」は「あと100数える間に片付けようね」 とするのはどうでしょうか。「100・99・98・97・・・・」とカウントダウンしたり、「この砂時計の砂が落ちるまでに片づけられるかな?砂時計と競争!」と砂時計などで時間を視覚化してみるのもいいのではないでしょうか。100秒以内に出来たら、そのことを必ず褒めてあげてくださいね。

  

「順番を守りなさい」 の言い換え

ブランコ、滑り台など公園で順番を守るのが苦手な子には

「〇〇ちゃんの次だよ」「3番目だよ」「5番目だよ」

 

「ちょっと待ってて」の言い換え

病院の待ち時間、最近は「〇〇番の方、受付中」とか「只今30分待ち」「次に呼ばれるのは〇〇番の方」と表示しているところも多くなりました。待ち時間は同じでも、こうすることで「一体いつまで待たされるんだ」と不安な気持ちやイライラがましになりますよね。

子どもも同じです。「ちょっと待ってて」だといつまで待てばいいのか大人以上に伝わらないので

「砂時計の砂が落ちるまで待っていて」「タイマーがピピと鳴るまで待っていて」「時計の針が〇を指すまで」

とその子のわかる伝え方で伝えてあげてください。

「ちゃんと片付けて」の言い換え

「写真の通り、指定席に戻してね」と片付けた状態を視覚化してあげてください。玄関には足形を貼っておくのもおすすめです (左右も間違えて履くことがなくなり一石二鳥です)。

「お菓子は少しにしなさい」の言い換え

少しってどれくらいかが意外とわかりません。例えば「塩少々」と言われても料理デビューしたての若者は戸惑いますよね。「人差し指と親指でつまめる量」とか「小さじ半分」と言われた方が伝わります。それと一緒です。お菓子を際限なく食べてしまう子には「お煎餅は2枚、チョコレートは2個が今日のおやつだよ」と具体的に伝えましょう。

 

「行儀悪く食べないで」の言い換え

曖昧なダメ出しばかりして、食事を躾の場にしないようにしましょうね。「口を閉じてモグモグ食べましょう」「肘は机の下におろしてね」「左手はテーブルの上に出してね」と具体的にやってもらいたいことを指示してみてくださいね。

 

「迷惑をかけちゃダメ」の言い換え

子どもは自己中心的な生き物なので、他人への迷惑という曖昧で抽象的な言葉を使っても伝わりません。どうすればよいのか具体的に教えてあげましょう

「病院は具合が悪い人がくるところだから、椅子にお尻を付けて座っていようね。それから小さな声で話してね。」

 

「素直になりなさい」の言い換え

素直という言葉も抽象的で子どもには伝わりません。悪いことをしたのに素直に謝れない場面では「自分がいけないことをしたと思ったら『ごめんなさい』」と謝ろう」と伝えてください。ただ、本人が納得していないのね「ごめんね」「いいよ」の強要をしてはいけません。

Ⓒあべゆみこ

 

「優しくしなさい」の言い換え

「デブ」「チビ」など、子どもが友達の身体的特徴を口に出してしまったとき、親は「優しくしなさい」などと言ってしまいがちですが、「優しく」「思いやり」という言葉は、子どもにとってはどう動けばいいかの「指示」になりにくいものです。

「デブ、チビなど友達の顔や身体の特徴をネタにからかってはならないよ」「嫌な気分になるから口に出してはいけないよ」と具体的な行動のルールを示すことが大切です。

余談ですが「うんこ」「おしっこ」などの言葉を好んで口にするような時期が特に男の子にはあるように思います。これは「食事中には言わないように。食事が終わったらいいよ」とすればいいと思います。たいてい小学生になったら言わなくなる、もし言っていたら「幼くて可愛いな」と思っておけばいいのではないかと思います。

 

どの子にも伝わる具体的な指示とは

具体的に伝えると子どもが行動しやすくなるのは、自分がなすべきことが明確に示されているからです。また、命令形や否定形を使わない表現にすることで、子どもは不快な気持ちにならず、「素直に言うことを聞こう」という前向きな意欲が湧いてきます。

そして、子どもがその通りに行動できたときは、「できて当たり前」と流さず、しっかりと褒めて認めてあげることを忘れないでくださいね。

 

執筆者プロフィール

立石美津子 (たていし みつこ)

著述家
20年間学習塾を経営、現在は著者・講演家として活動。
自閉症スペクトラム支援士

『一人でできる子が育つテキトーかあさんのすすめ』
『はずれ先生にあたったとき読む本』
『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』
『動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな』
など著書多数

日本医学ジャーナリスト協会賞大賞受賞作『発達障害に生まれて(ノンフィクション)』のモデル
Voicy  https://voicy.jp/channel/4272
オフィシャルサイトURL https://tateishi-mitsuko.com/
テキトー母さんのすすめ(アメブロ) https://ameblo.jp/tateishi-mitsuko/

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