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「もう一度産めるんだったら、こんな子嫌だよね」と言われて

忘れられない言葉があります。障害児仲間のママ友から言われた一言です。

「もう一度産めるんだったら、こんな子嫌だよね?」

あまり親しくない関係だったにもかかわらず、突然そう言われ、私は思わず「私はシングルだから、もう一度産むことはないよ」と的外れな返事をしてしまいました。

人間関係を壊したくなかったのでそれ以上深く触れなかったのですが、心の中では「この人は、そんな思いを抱えながら発達障害のある子を育てているんだ」と感じました。

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「永遠に見つからなければいいのに」と思ったことはあるけど

正直に言うと、私自身にも同様の気持ちになったことがあります。息子が幼い頃、渋谷で迷子になったとき、「永遠に見つからなければいいのに」と思ってしまいました。

自傷、毎日のパニック、こだわりの押し付け……当時の私は疲労困憊で、「これってDV?私って奴隷なの」。ただ、その感情を他の人に言うことはありませんでした。今こうして25年経って振り返るからこそ、カミングアウトできます。

それでも今の私は、はっきりと言えます。

「もう一度産んだとしても、この子がいい」とは言い切れないけれど「この子でもいいかな」

「この子でもいい」と思えるようになったわけ

私がなぜ「この子でもいい」と思えるようになったのかには、はっきりした理由があります。

私はもともと完璧主義で、上昇志向が非常に強い性格でした。「一番でなければ意味がない」「100点以外は0点と同じ」「白か黒か思考」です。もし定型発達の子を産んでいたら、私はきっと“猛烈母さん”になっていたと思います。いい学校、いい成績を求め、子どもに強く要求する“毒親”になっていたかもしれません。

しかし息子を授かったことで、私は“普通”という呪縛から解放されました。「あれもできない、これもできない」という現実に向き合ううちに、「比べない」生き方へと自然にシフトしていきました。それは、私にとって驚くほど心を軽くしてくれる体験でした。完璧主義という重荷がすっと消えました。

“普通”でなくていいと思えるようになり、そのぶん自由になりました。私は“普通”という価値観から離れることで、重い鎧を脱ぎ、幸せに近づいたと感じています。そして今では「この子でもいい」と思えるようになりました。

早く鎧を脱いで呪縛から解放されて

松永正訓先生が、私と息子をモデルに書いてくださったノンフィクション『発達障害に生まれて』(文庫本のほう)には、この思いが描かれています。第17章「障害を生きる意味」の中の「幸福ってなんだ」という章にある言葉──「息子は幸福とは何かを教えてくれる存在」「自閉症でなかったら息子でなくなる。このままでいい」は、今の気持ちをそのまま表しています。

また、あとがきにある河合香織さんの「私たちは自分で想像している以上に普通という価値観に縛られて、そのため幸せから遠ざかっている」という言葉は深いです。

私は息子を育てる中で“普通”の価値観から少しずつ解放され、結果として楽になり、幸せを感じることが出来ました。小さなお子さんや、発達障害のお子さんを育てて眉間にしわを寄せているママたちには「早く鎧を脱いで呪縛から解放されて!」と伝えたいです。

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執筆者プロフィール

立石美津子(たていし みつこ)

著述家
20年間学習塾を経営、現在は著者・講演家として活動。
自閉症スペクトラム支援士

『一人でできる子が育つテキトーかあさんのすすめ』
『はずれ先生にあたったとき読む本』
『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』
『動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな』
など著書多数

日本医学ジャーナリスト協会賞大賞受賞作『発達障害に生まれて(ノンフィクション)』のモデル
Voicy  https://voicy.jp/channel/4272
オフィシャルサイトURL https://tateishi-mitsuko.com/
テキトー母さんのすすめ(アメブロ) https://ameblo.jp/tateishi-mitsuko/

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