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【障害年金】初診日確定のための「受診状況等証明書」について

第1回目は「障害年金3要件」について、第2回目は「障害年金の対象になる疾病」について確認しました。第3回目は、障害年金3要件の1つである初診日の確定に必要な「受診状況等証明書」についてお伝えします。

■カルテ(以下、診療録)の保存期間について

最初に、診療録の保存期間についてご説明します。初診日を確定するには、初めて診療を受けた医療機関に初診日の証明をしてもらいますが、当時の診療録が保管されているかが心配です。

診療録の保存期間は5年間と義務付けられていて、その完結の日(診療が終わった日)から5年を経過後破棄してよいことになっています。

保険医療機関及び保険医療担当規則
第9(帳簿等の保存)
保険医療機関は、療養の給付の担当に関する帳簿及び書類その他の記録をその完結の日から三年間保存しなければならない。ただし、患者の診療録にあっては、その完結の日から五年間とする。

 

そのため、初診日から5年以内ならば診療録を手に入れることができます。医療機関によっては5年以上保存していることもありますので、まずは診療録の有無をご確認ください。

もし、保管していないと言われた場合にも、院内にはないということであって、外部倉庫にはあることもあります。そのため「外部倉庫に保管されていないでしょうか?」と聞いてみてください。

■初診日の確定方法について

初めて診療を受けた医療機関に「受診状況等証明書」という書類を書いてもらうことで初診日が確定します。用紙は下記になりましてA4サイズ1枚です。

なお、下記2点のどちらかに該当する場合は受診状況等証明書を省略できます。

①「初診の医療機関」と「診断書を作成する医療機関」が同一の場合
②請求傷病が「先天性知的障害」の場合(出生日を初診日とするため)

 

次に受診状況等証明書の留意点についてお伝えします。医療機関から受け取った際に、記載内容の確認をされると安心です。

①~④氏名、傷病名、発病年月日及び傷病の原因又は誘因
・氏名、傷病名、発病年月日、傷病の原因又は誘因が記入されていること
・複数の傷病が記入されている場合は、それぞれの傷病の発病日、初診日が分かるよ
うに記入されていること
・発病年月日、傷病の原因又は誘因が特定できない場合は「不詳」や「不明」と記入
されていること

⑤発病から初診までの経過
・この欄に他の医療機関を受診したことが記入されている場合又は「前医からの紹介状」が「有」とされている場合は、初診日が遡ることがあるので、しっかり確認すること
・前医受診の記載がある場合は、いつの診療録から記載したものか日付が書いてあるか

⑥~⑧初診年月日、終診年月日及び終診時の転帰
・病歴・就労状況等申立書に記入されている初診日と終診日が、受診状況等証明書の初診日と終診日と一致していること

⑨初診より終診までの治療内容及び経過の概要
・治療内容(薬の処方状況、検査結果等)が記入されていること

⑩記載根拠
・記載根拠のいずれかに○が付されていることを確認し、記載根拠の複数に○が付されている場合には、どの部分がどの根拠に基づいて記入されたものであるかが分かるようになっていること
・(4)に○が付されている場合は、次に受診した医療機関の受診状況証明書が添付されて
いること

⑪証明欄
・証明書を作成した医療機関や医師の氏名が記入されていること

今回は、受診状況等証明書について、お伝えいたしました。

次回は、診療録が破棄されており、受診状況等証明書の証明ができない場合の初診日の確定についてお知らせいたします。

執筆者プロフィール

松山純子(まつやま じゅんこ)

・肩書
代表社員
・専門分野
障害年金、労務管理など社労士業務全般
・略歴
YORISOU社会保険労務士法人代表社員。卒業後、700名のうち約半数が障害者という福祉施設(身体・知的・精神)で人事総務およびケースワーカーとして10年以上勤務。障害があっても働きやすい環境整備と周囲の理解があれば就労は可能であること、社会とのつながりが人を元気にしてくれることを学ぶ。 平成18年松山純子社会保険労務士事務所を開業。 平成29年10月に法人化を行い、YORISOU社会保険労務士法人となる。

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