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発達障害ママが実践!特性に合わせた育児術で赤ちゃんとの毎日をもっと楽しく 

2025.11.12

8月末に男の子を出産して新米ママになった私。現在、初めての育児に奮闘中! もうすぐ2ヶ月になる息子のお世話をする日々を送っています。また、最近話題の「パパ育休」を夫が1年間取得してくれたので、夫婦で協力して育児に取り組んでいます。

私の両親は遠方だし、義母は持病があってサポートを頼めないため、妊娠が判明したときはワンオペ育児を覚悟していたのですが、夫が育休を取ってくれて、しかもきちんと家事や育児をしてくれるので本当に助かっています。

初めての育児は嬉しさと同時に、想像以上のイレギュラーの連続。発達障害(ADHD)の特性ゆえに、思い通りにいかない場面ではあたふたしてしまうことも。それでも、夫の育休取得や、自分なりの工夫によって、少しずつ私らしい育児の形、「育児術」のようなものが見えてきたように思います。 

プーメリーと息子

イレギュラー対応はあらかじめの順序立てがカギ

ただでさえ初めての育児でわからないことだらけなのに、私はADHDの特性でイレギュラーなことが起こると脳内で優先順位をつけられなくなり、パニックに陥ってしまいます。仕事でイレギュラーなことが起こってもある程度は対応できていたのですが、育児は想定外のことが次々に起こりすぎてあたふたすることも。

例えば、息子のウンチがオムツの背中から漏れてしまったとき。息子はミルクを飲みながら排泄をすることが多いです。そのため、座って抱っこして息子を膝に乗せている状態で息子と私の衣類や息子と私の太ももが汚れてしまいます。

初めてお漏らし騒動が起こったとき、夫から「もうお風呂に入れちゃおう」と言われ、汚れた息子をそのままお湯を張ったベビーバスに入れてしまい、夫から「ベビーバス内が汚れる!」と怒られました。

このお漏らし騒動はその後も何度も起こりました。しかし、最初の経験をきっかけに「次に同じことが起こっても慌てないようにしよう」と思い、手順をあらかじめ決めておくことにしました。最近では以下の流れで落ち着いて対応できるようになっています。

  1. 息子を片手で抱っこしたまま、もう片方の手でベビーベッドに汚れてもいい新聞紙などを敷き、その上に一旦息子を寝かせる(慌てずに一時避難できる場所を確保)。 
  2. 息子の衣類とオムツを脱がせて衣類は洗面所へ(後で手洗いする)。
  3. 自分の服を脱いでこれ以上汚れるのを防ぐ。
  4. 息子の背中やお尻をお尻拭きで拭き取る。
  5. 敷いていた新聞紙を捨てる。
  6. 自分の太ももに付いた汚れをシャワーで流す。
  7. 息子に新しい衣類を着せる。

1日のルーティン化で家事も育児もスムーズに

発達障害の特性があると特に、予定外の出来事が続くと疲れてしまいますし、ペースをつかみにくいことがあります。そこで私たち夫婦は、1日の流れをあらかじめルーティン化し、役割を分担するようにしました。現在のだいたいのスケジュールは次の通りです。

 

ルーティン化しておくと、ADHDのように予定変更に弱いタイプの方だけではなく、 ASDのこだわり特性がある方でもうまく育児ができるのではないかと思います。

また、産後の体は想像以上にダメージを受けています。私は出産時に会陰が裂けて縫ったので、産後しばらくはしゃがむと痛かったのと、骨盤が未だに開いたままで長時間立ったり歩いたりすると腰が痛くなります。そのため、掃除機がけのような体を動かす家事や長時間立ったままの料理などは夫が担当してくれていることで、負担がだいぶ軽減されています。同じように産後の体調不良で悩む方も、無理をせず、家族や便利なサービスに頼ることをおすすめします。

 睡眠時間確保には夫婦の協力が不可欠

育児でいちばんつらいのは、なんといっても「睡眠不足」。私自身、出産後は極度の寝不足と疲労で心身ともに限界を感じることもありました。発達障害の特性があると、睡眠リズムの乱れがさらに心身に影響しやすく、しっかり休む工夫がとても大切だと実感しています。 

でも、 ルーティン表を見てもらえるとわかるのが、細切れ睡眠と睡眠不足。生後2〜3ヶ月頃までは3時間おきの授乳が基本です。特に新生児期は一度に飲める量も少ないため、3時間以上あくと低血糖や脱水症状に陥る恐れがあり、寝ている場合は起こして授乳するよう病院で指導されました。

出産翌日から母子同室だったため、私は極度の睡眠不足。 発達障害の人の中には睡眠障害で悩んでいる人も多く、私も例外ではありません

3時間おきの授乳というと3時間ごとに寝られるのではないかと思いがちですが、実際は違います。 授乳に30分ほどかかり、寝かしつけにも20分ほどかかり、哺乳瓶の洗浄や消毒をしているとあっという間に時間が経って次の授乳の時間まで1時間半ほどしか寝られないことも。 睡眠不足が続くと集中力や記憶力が落ちて、イライラや情緒不安定にもつながります。私もまさに「睡眠不足は人を狂わせる」と実感しました。

そのため、夜間の1回分、夫にミルクと寝かしつけを代わってもらい、次の授乳までしっかり6時間弱眠るようにしたらとても楽になりました。夫婦によっては昼と夜のお世話をシフト制にして、片方は別の部屋で8時間ほど睡眠を取れるようにしている人もいるようですが、うちは家があまり広くないのと部屋数も少ないため厳しく、夜間のミルクを1回だけ交代してもらうことにしました。

夜間のミルクを1回代わってもらうかわり、夫には私より昼寝の時間を多くとってもらっています。

育休中の夫が食事を作ってくれている。

さいごに

 生後間もない赤ちゃんのお世話は大変ですが、最近は息子がメリーを目で追うようになったり、笑ったりするようになりました。そんな成長を見ると疲れも癒やされます。まだ育児は始まったばかり。これからも自分の特性に合わせて無理のないよう、育児を楽しんでいきたいです。

執筆者プロフィール

姫野桂

フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。
日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。趣味はサウナと読書、飲酒。

著書
『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)
『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)
『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)

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