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ASD・ADHDの私が「環境調整」の重課金を捨て、健康な身体で本当の安心を掴むまで

2026.06.18 2026.6.19

ASD、ADHD、複雑性PTSDのある私。最近まで、自分の生きづらさや不安を「モノでなんとかしよう」としてきました。あれに備え、これに準備し… どうしても散財が止まらず、ずっと困っていたのですが、ついにこの私の「安心のための重課金時代」が終わるかもしれません。今回は、こうした私の散財癖とその改善の兆しについてお話しします。

買い物依存症とは違うんだけど…

私は自分の散財癖に数十年レベルで困ってきました。精神科の主治医や担当カウンセラーにもずっと相談してきたのですが、いわゆる買い物依存症のような買い方とは違うので難儀でした。

買い物依存症の場合、必要のないものまで買ったり、借金して高額な買い物を繰り返したりもするよう。私の場合はそうではありません。「必要に迫られてやむなく」買うのです。「買う行為」自体に依存をすることはない。ただ、貯金ができない。そういう変わったタイプ。

このため、一般に出回っている「買い物依存」や「浪費癖」への対処法ではどうにもならずに今まで来たわけです。

かさんでゆく「必要なもの」

私が買ってしまうのは、「いつも体調の悪い自分が、どうにか環境に適応して生き抜くために必要なもの」でした。

たとえば…

空調関連:
除湿機、加湿器、サーキュレーターなど。運転音等が感覚的に許せるかは使わないとわからないので、買ってみるしかありません。

下着や衣服:
冷えのぼせの激しい身体を少しでも快適に保つため。感覚過敏でチクチクしたり、皮膚が弱くてかぶれたりもするし、着ないとわからないので買うしかない。

鞄や財布:
体幹が弱く、慌てるとすぐフリーズしてしまうため、荷物が重かったり出し入れしにくいと命取り。だから、少しでも軽く中身が見やすく、出し入れしやすいものを。

永遠に終わらない「装備の調整」

必死に揃えた「装備」も、心身状態の変化で太ったり痩せたり、引っ越して生活スタイルや気候が変わったりするたびに全とっかえ… そんなふうに、永遠かと思うほど「絶対に死なない装備」を追い求め続けていました。

これに加え、セルフケアを管理するためにスマートウォッチ、健康管理アプリ、サプリ類。出かければすぐに疲れてしまうので、ちょっとカフェに入って休憩… お金はたまらない、ためられない自分が恥ずかしい、これだけ対策しても外へ出ていける状態になれない。そんな状態が10年以上続き、絶望しそうでした。

腹が立って運動を始めた

今年2026年の春、ある日、こんな自分に猛烈に腹が立ってきて、なにくそ! と奮起し、「必ず毎日何かしらの運動をする」と決めました。これまでも運動習慣をつけようとしたことはありましたが、いつも加減や目標設定を間違って続けられずにきたので、そこから考え直して、徹底的に軽い負荷から始めたのです。

最初は室内での軽い有酸素運動と呼吸法から始め、そのうち毎日外にウォーキングに出るようになりました。毎日午前中から外に出るようになると半月ほどでずいぶん疲れにくくなり、いよいよ、ずっと憧れていた太極拳を習うことに。

私の通っている太極拳教室では、体幹の筋力トレーニング、呼吸法、バランストレーニングを徹底的にやります。筋肉がパンパンになり、数日まともに動けなくなるほどきつい。でも、数回通っただけで見違えるように体軸が整い、脱力のしかたも掴めて、夜は今までにないほど熟睡できるようになりました。体型は数週間ですっかり健康的に。

冷えのぼせもよくなりました。梅雨でそうとう肌寒いとかでない限り、ハーフパンツに裸足で過ごせるように。冷えてきたら軽く体操すればすぐに血流が戻ります。

「重たい鎧」がいらなくなった日

まるで魔法のようです。身体が軽くて、突然走ってもジャンプしても平気。20代から10年ほどのひきこもりを経験して以降、身体は鉛のように重くて、これから老いていくばかりと思っていたのに。 ASDの感覚過敏は相変わらずですが、心身に余裕ができたからでしょう、音に圧倒される感じは減りました。驚きや緊張でフリーズすることも減りました。とっさのときにパッと動ける、という自信がついたからでしょう。

そうしてある日、「あれ? 適当なかっこうで過ごしてもわりと大丈夫だし、そのまま出かけても大丈夫だな?」と気づいたのです。

「重たい鎧に頼って不安なまま右往左往するのではなく、自分の肉体を健康で強靭なものにすればよかったんだ」という、とても大事な気づきの瞬間でした。

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執筆者プロフィール

宇樹義子 (そらき よしこ)

1980年生まれ。早稲田大学卒。ASD、複雑性PTSD。
2015年に発達障害当事者としての活動を始める。LITALICO発達ナビなどで連載開始。 2024年、日本語教師としても活動を開始。複数メディアで活動を続けながら、次の発信を模索中。
現在、発達支援×日本語支援の分野に興味津々。

【著書】
#発達系女子 の明るい人生計画
―ひとりぼっちの発達障害女性、いきなり結婚してみました

80年生まれ、佐藤愛 ―女の人生、ある発達障害者の場合

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