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ピアサポート活動をしています。-当事者だからできること-

「ピアサポート」とは、同じ障害や病気などの苦しみや生きづらさを抱える当事者の仲間同士で支え合う活動のことを言います。「ピア」は英語のpeerで、仲間、対等 といった意味があります。

障害当事者であるピアサポーターは、利用者と同じ目線に立ったアドバイス、声かけを行うことがでます。利用者の自立に向けた意欲の向上や、地域生活を続ける上での不安の解消を支援する効果が高いと、厚生労働省も2021年4月からピアサポートの専門性を評価したうえで、「事業者が受け取る障害福祉サービス等に係る報酬」のポイントを算定、加算を行うようになりました。

私が夫と設立した会社、障害者ドットコムでは「ピアサポート」を積極的に実践しています。私は相談支援事業所、障害者ドットコム大阪で、ピアサポーターとして面談に同席しています。発達障害や精神疾患の生きづらさや悩み事をお話しいただいた時には、自分のことを思い出して共感を示し、自分の体験を話すこともあります。自分が乗り越えたことを思い出して、お相手の状況を想像したり話すことで、安心されたり共感されたりすることもあります。

「ピア」だからできることがある

障害者ドットコムでは就労継続支援B型事業所も運営しています。こちらは管理者・サービス管理責任者を含めたスタッフ皆に障害があるのですが、それが魅力だという声をいただいています。苦手な分野は認めて、寄り添い支え合いながら、強みを活かしていけたら理想です。

このB型事業所では利用者様に、WEBメディア「障害者ドットコム」のサイト記事を書いていただいています。通うことが難しい時は、リモートでもできますし、生活リズムが整う効果があり、書いたコラムをたくさんの方に読んでいただくことは、自信になると思います。

サイトの月間PVが多い時で70万PVだったこともあり、とても嬉しく思いました。利用者様は様々な辛い体験をしていますが、辛かっただけに終わらず、ピアとしてその体験談で誰かの役に立てるということがとても励みになっています。

私自身も「障害者ドットコム」で、障害や病気の体験をコラムにして情報発信をしています。私のコラムを読んで、ぜひピアサポーターの方に同席して欲しいと依頼もいただいています。同じ立場で障害や病気を克服した体験が参考になれば嬉しいです。

さらに私は、NPO法人PeerDoが実施するピアサポート研修に講師として関わり、ピアサポート活動について発表をしています。3月の研修では、北海道から沖縄まで60名の参加がありました。参加者の皆様がとても熱心で、こちらもとても勉強になりますし、とても光栄に思います。もっとこの活動が広まることを期待しています。

 

オンラインでもピアサポート

とても悲しいことに、2021年に発生した北新地のクリニック放火事件に、弊社の相談支援サービスを利用されておられた方が1名巻き込まれてしまいました。

ニュースを見て、通院先を失った患者様がとても気になり、オンラインサロンを開設しました。クリニックの元患者様が集まれるようにと、院長先生の妹様も一緒に活動をしています。悩み事を話されたり、クリニックや福祉サービスの情報交換をしたり、いろんなお話ができる場をつくっています。人付き合いや、お話しするのが苦手な方も安心して話せると言っていただくこともあり、とても嬉しく思います。

また、精神科の医師や看護師さん、心理士の方々や、障害福祉に関わりのある著名人や業界のトップランナーの方々にゲストにお越しいただき、悩みごとを話し交流する会も開催しています。このオンラインサロンは、どなたでも参加していただけるので、「オンラインサロン 障害者ドットコム コミュニティ」と検索していただけたら嬉しく思います。

ピアサポート活動が、もっと広まることを願っています。

 

執筆者プロフィール

川田直美(かわだ なおみ)

障害者ドットコムのコラムニスト・ピアサポーター
Webメディアで自身の発達障害(ASD・ADHD)やHSP、精神疾患(パニック障害)についてコラムを書いています。オンラインサロンや計画相談支援でも自身の障害を生かして活動しています。生きづらさを抱えながらも日々楽しみを見つけて暮らしています。
◇障害者ドットコム 公式サイト
https://shohgaisha.com/
◇川田夫妻の発達障害日記 https://www.youtube.com/@yuichi_naomi_hattatsu
 

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