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発達障害で失敗が多くても、自己否定感を乗り越えて長所や得意を見つける方法

2026年2月25日、NHK「あさイチ」で発達障害特集が放送されました。「あさイチ」では定期的に発達障害特集が組まれており、私も10年ほど前の2015年の放送をきっかけに発達障害に関心を持つようになりました。

 今回の放送で私が着目したのは、「発達障害のある人は自己否定感が強いため、長所や得意なことを見つけにくい」という視点です。

 よく「発達障害は得意なことと苦手なことの差が大きな障害なので、得意なことを活かした職に就くとうまくいく」と言われますが、そこで「得意なこと」が分からず、見つけ方も分からないという問題が浮上します。そもそも、なぜ発達障害のある人は自分の長所や得意なことを見つけづらいのでしょうか?

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特性による失敗経験が重なり自己否定感が強くなっていく

 発達障害があると、健常者が簡単にできることがスムーズにできなかったり、時間がかかったりします。例えばちょっとした書類の提出。健常者はすぐに仕上げて提出できるのに対し、ミスが多かったり、提出がギリギリになったりしてしまいがち。これは、脳の特性により不注意が起こった末のミスだったり、こだわりが強くて納得のいく完成度まで仕上げているうちに期限ギリギリの提出になってしまったりしているのです。

 このようなことが何度も起こると、「なんで同じことを言っているのに改善できないんだ」とか「もっと効率よくやりなさい」と、人に注意されたり怒られたりしてしまいます。そうやって失敗経験が重なると、「自分は何をやってもうまくいかない」と自信を喪失し、ひたすら自己否定感が強くなっていくのです。自己否定感が強いと、前向きに考えられず自分の長所や得意なことが見つけづらくなってしまいます。

客観視が難しい場合は人に指摘してもらう

 一般的に、自分を客観的に見ることで長所や短所は見つけやすくなります。しかし自己否定感が強い状態だと、自分のダメなところにばかり注目してしまい、自分を客観視、俯瞰視することができません。

 そのような状態に陥ってしまっているのなら、知人や友人に自分の良いところを聞いてみましょう。自分では「計画性がない」「気にしすぎ」「理屈っぽい」とネガティブに捉えていた部分も、他人から見れば「行動力がある」「細かな点によく気づく」「計算が早い」といった長所として映っているかもしれません。

 それに、自分は自分で思うほど悪くなかったりします。人に指摘してもらうことで新たな自分を見つけられるはずです。

 

自分に期待せずまず対策!小手先の技術でなくせるミスもある

 ミスをした時に「なんて自分はダメなんだ」と落ち込むのは、自分に期待しすぎている裏返しでもあります。「自分は忘れるんだから対策をしよう」と割り切って対策することで自信を失う回数を減らせます。こまめにメモを取る、リマインダーアプリを使用するなど小手先の技術で解決できることもありますよ。

 

好きなこと=得意なことではない可能性に目を向ける

 「好きなこと」が必ずしも「得意なこと」と一致するわけではないことにも注意が必要です。好きならば続けられるかもしれないと、好きなことを仕事に選んだところ、うまくいかなかったというケースも。これは、実はその仕事が向いていなかったということです。

 実際に私が知っている例は、映画が好きだったので映画専門誌の編集者になったら、いつも映画のことを考えていないといけないことが苦痛になり、プライベートでも心から映画を楽しむことができなくなってその仕事を辞めた人がいます。

 好きなことを仕事にできたら素敵ですが、「好きだからできるはずだ」という執着が自分を苦しめている場合があります。「好き」だけではなく「得意」なことに目を向けることで、自分を生かせる場所が見つかるかもしれません。

小さな成功体験を積み重ねる

自己否定感を和らげるためには、ちょっとしたことでも「できた」と実感できる、小さな目標の達成を積み重ねることが大事です。「来年までにこの資格を取って転職する」といった大きな目標も大切ですが、あまりにも大きな目標だと途中でつらくなりリタイアしてしまうこともあります。

 例えば最終的な目標が「収入アップ」だとしても、いきなり「難関資格を取って転職!」としないで、まずは「関連する本を1冊読む」といった身近なところから目標を分割してみましょう。

そうすることで、日々の生活の中で小さな成功体験を積み重ねることができ、自分を縛っていた自己否定感の強さも少しずつ薄まっていくのではないでしょうか。少しでも「できた」と思える数を増やしていきましょう。

 

 

 

 

執筆者プロフィール

姫野桂

フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。
日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。趣味はサウナと読書、飲酒。

著書
『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)
『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)
『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)

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