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私の感覚過敏な日常

私には、発達障害のASDとADHDがあり、HSPの特性もあると思っています。ASDとHSPの特性のひとつに、感覚過敏があります。感覚過敏があるということは、五感が一般の人よりも過敏であるということなので、生きづらさにもつながります。ここからは私の感覚過敏について、詳しく書いてみたいと思います。

苦手な音が耐え難いストレスに

私がいちばん辛いのは、音に敏感なことです。苦手な音がたくさんあり、ほとんどの方が気にならない音に、大変なストレスを感じることがあります。

苦手なのは、工事などの機械の音、サイレンなどの恐怖を感じる大きな音、人の話し声、テレビのニュースや足音などの生活音。音のない無音の時間がストレスなく、とても幸せに感じます。逆に、好きな人の声や、好きな音楽にはとても癒されるし、ずっと聞いていたいと思います。

この極端な好き嫌いがなぜ起こるのかは不思議なのですが、声が苦手だと聞こえること自体がしんどいのです。お店などで、苦手な話し声の人がいたら、食べられなくなり、食事が止まり、一緒にいる方に迷惑がかかります。苦手な声とは、愚痴や文句を言っていたり、怒ったりしている声です。それ以外でも、ただ苦手に感じる声があります。苦手な音がした場合は、我慢するか、その場から逃げます。耐えられない場合は、引越しをすることもありました。私は過去に、何度も引越しをしています。

香料のにおいや眩しい光で体の不調が起こることも

次に辛いのはにおいです。特に苦手なのは、香水や柔軟剤などの人工的な香料と、タバコの匂いです。アロマオイルなどの、天然のにおいなら大好きですし、とても癒されます。苦手な匂いは、喉が痛くなったり、咳が出たりして辛くなります。それから、排気ガスや工場のにおいでも同様の症状が出ます。人の汗やお酒のにおいのせいでそばにいられないこともあります。このために人付き合いにも影響が出ることがあります。

それから、眩しい光が辛いです。車のライトや蛍光灯、カメラのフラッシュなどの光では、ただ眩しいだけではなく、同時に目に痛みも感じます。この痛みが、何時間も引かないために辛いこともあります。なので、家では暗めの電気で暮らしています。夜は、カフェやバーのようなオレンジの電気にしています。PCやスマートフォンの明るい画面も目が痛くなるので、暗めに設定しています。

多岐にわたる敏感さが日常生活に影響を及ぼす

食に関しては特に苦手なものはないのですが、ネバネバなものが好きではありません。辛いものや苦いもの、パクチーや山椒なども苦手です。味より見た目が苦手で食べられないこともあります。えびが怖いなんて、我ながらわがままだなあと思うことがあります。

触感では、タオルや毛布などの綿や、モコモコのものが大好きで、触っていると落ち着きます。着る服についても同様です。

圧迫で不安が解消することもあり、毛布やタオルにくるまると落ち着いたり、ぬいぐるみを抱きしめたり、ハグをしたりしてもらうと落ち着くこともあります。子どもの頃は、学校のカーテンなどにくるまったりしていました。

また、人混みや人が近い状況も苦手です。しんどくなったり、人が近いだけで息が苦しくなったり、普段できることでもミスをすることがあります。また、ASDでは、人の表情や感情がわかりにくいですが、HSPでは、敏感に感じ取るために、気を使いすぎて疲れたりします。

こういう人もいるということを知ってほしい

感覚過敏があると、たいへん生きづらさを感じたり、人付き合いに影響が出ることもあります。疲れたら、自然に出かけて癒されたり、音や人の少ない環境で、心と身体の回復をさせることが大切です。自分でも、わがままだと思うところもありますが、こういう人もいるということを知っていただけたら嬉しいです。

執筆者プロフィール

川田直美(かわだ なおみ)

障害者ドットコムのコラムニスト・ピアサポーター
Webメディアで自身の発達障害(ASD・ADHD)やHSP、精神疾患(パニック障害)についてコラムを書いています。オンラインサロンや計画相談支援でも自身の障害を生かして活動しています。生きづらさを抱えながらも日々楽しみを見つけて暮らしています。
◇障害者ドットコム 公式サイト
https://shohgaisha.com/
◇川田夫妻の発達障害日記 https://www.youtube.com/@yuichi_naomi_hattatsu
 

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