コラム

「親も虐待予防という考え方を持とう!」

パニックを起こすなどの行動障害の人への虐待数は、
障害種別の中で一番多く、
実は残念ながら、
職業的支援者よりも親による虐待の数が
多いことをご存じでしょうか?

今、虐待をしていないと思っているあなたは、
「自分が虐待なんかするはずがない」と
虐待を他人事と思っているかもしれません。

さらにいうと、
ご自身がされていることに疑う癖も
ついていないかもしれませんし、
虐待をする人は、ひどい親だとも
思っていらっしゃるのではないでしょうか?

果たして、親として不適格な人なのでしょうか?

では、虐待をしたことがある親は、
どんな親心の結果、
虐待をしてしまったのでしょうか?

それについては、
以前、行動障害と虐待の関係のことで、
コラムを書いたことがありますが、
親としてがんばりすぎることが、
虐待にもつながりやすいのです。

「支援力を高め、虐待をなくす」

ちょっと、話を変えてみましょう。

火事は起きないと思っていても、
うっかりした火の消し忘れなどは、
誰でも起こしますよね?
だからこそ、
火災予防のために訓練があります。
起こしたら大変だからです。

虐待にも予防の観点を持ち、
しない自分になるために一番大切な視点は、
「虐待をした人は、虐待という行動で
SOSを発していた可能性がある」
と考えることです。

例えば、親御さんであっても、
パニックを止めたい、
教育したい、
しつけたいという思いで、
この子の将来のためにと、
子育ての一環として
叩いてしまったことがある人も
いることでしょう。

もし、叩く以外の方法を知っていたのであれば、
叩かなくても、
子育てができるのではないかと想像します。

つまり、叩いた人は、
叩く以外の方法を知らなかったから
虐待につながったと仮説が立てられます。

こういう親御さんが、
たくさんいるのが現状なのです。

・何とかしなければ
・私しかいない
・この子のためだから
・この方法しかない

そう思えば思うほど、
あなたのSOSは、
他者に伝わらなくなっていくのです。

今している関わり方は
虐待ではないと思っていらっしゃるかもしれませんが、
本当に虐待ではないのかを今知ったほうが
安心ですよね?
他者から見て他の方法があるのであれば、
教えてもらうことも必要かもしれません。

つまり、見方を変えると、
それは、あなたのSOSでもあり、
障害があるあなたのお子さんは、
あなたのSOSを
一手に受け止めてくれたともいえるのです。

このままでよいですか?
良いはずがないと思いませんか?

だから、予防の観点が大切なのです。

ただ、予防するためには、
気持ちだけでは解決しません。

努力
やる気
がんばる
そういうことでは、難しいのです。

するべきではない行動を
しそうになった時を今から想像し、
虐待しそうになった時の
自分の行動を
事前に決めておきましょう。

・子どもと離れ、別な部屋に行く
・誰かに連絡をする
・一生懸命になり過ぎない
・いったん関わりにストップをかける

感情はコントロールできるのです。

日常的にも一生懸命やり過ぎる傾向の人は、
何かに手を抜くことも近道ですし、
支援方法を知らないのであれば、
あなたにできる方法を学ぶのも良いと思います。

今やっていること以外の方法で
関わろうと決めることです。

最初のころは、
うまくいかないかもしれません。
でも、1回でもできた時は、
自分の失敗を許せるでしょう。

あなたの大変さは、
あなただけで受け止めず、
周りの人に伝えてください。
どうやって関わったらよいかがわからないと
SOSを伝えましょう。
今できることの一つです。

ひとりでがんばっているのは、もうおしまい。
虐待はしない自分にする。

してから反省ではなく、
しない自分になるために。

自分のため、お子さんのために
今の自分を変化させることができる自分になりましょう。



「ぜんち共済にいいね!する」

*****
山田由美子
山田 由美子(福祉屋あおい)
淑徳大学社会福祉学部卒業後、知的障害者施設職員となり、利用者の人から「ありがとう」と言われたことから、一生の仕事とすることに決める。知的障害・自閉症の人たちの幸せを願い、「特定非営利活動法人サポートひろがり」代表として、全国の支援者の相談を受け、ブログ・セミナー等で発信し、コンサルティングなど支援者の支援を行っている。なお、神奈川県川崎市で障害者支援施設も経営している。

*****


コラム一覧はこちら

お申込み・資料請求
お問い合わせ、事故、入院のご連絡は、フリーコール:0120-322-150(平日9時~17時 / 土日・祝日・年末年始を除く)
メールでのお問い合わせ
ページトップに移動