コラム

スペシャルスクール

発達に課題がある子を育てていると小学校の入学先として「通常級?特別支援学級?特別支援学校?」どこが我が子に最も適した教育環境か進級先に迷います。

知的遅れを伴う自閉症の息子の場合、迷わず特別支援学校を選びました。どうしてかと言うと着替等の身辺自立がまだしっかり出来ていなかったので、教員数が多く手厚い支援学校がベストだと考えたからです。

■就学時健診

10月になり就学時健診の通知が送られてきましたが、通常級や支援級を望んでいなかったので、通知を無視し健診には行きませんでした。

実は就学時健診は強制ではありません。ママ友の子は重度の知的障害があったのですが、「何が何でも通常級に入学させたい。でも就学時健診に行ってしまうと、ふるいにかけられて支援級や支援学校に回されてしまう」と言い、欠席しました。

親の意向が優先されますので、その子は“母親が毎日一緒に付いている”条件で通常級に通うことになりました。

■学校から電話

2月になり、地元の小学校から「就学時健診にお越しになっていないようですが、小学校はどこを希望されるのですか」と電話がありました。

私は区役所に「特別支援学校に入学したい」と伝えてあったのですが、内部連絡がうまくいっていなかったようです。

■入学すると

通常級・支援級・支援学校の違いです。

・加配、支援員が付くことはあるが、原則担任1人が見る児童数は通常級35人、支援級8人、支援学校6人

・特別支援教育の専門の教諭免許を持つ先生が担任になるのは支援学校

・支援級、支援学校で作成される児童の特性や課題に合わせた、“個別の指導計画・個別の教育支援計画”は通常級ではない。

支援学校に入学すると直ぐに面談があり、個別支援計画が作られることになりました。私は「靴紐を結べるようになってほしい」「時計の見方を教えてほしい」と伝えました。

先生は息子のために教材を作り、個別の時間で練習させてくれました。



■支援級に転校

小学校2年生のとき、東京都指導主事の巡回指導がありました。息子の様子を見た都から「この子はそろそろ支援級に転校させてもいいのではないか」の指示があり、近所の公立小学校の支援級に3年から転校することになりました。

よく「一度支援学校、支援級に入れてしまったら、二度と通常級には行けない」という噂がありますが、そうではありません。

「取り合えず通常級に入学させて、いよいよ着いていけなくなったら、支援級に移る」という選択をする人もいますが、そうなると子ども自身の気持ちの中で「僕がうまくできないから支援級に行かされた」。更に自分だけ出来ず自信喪失、苛めなどの経験をし、自尊感情が相当潰された状態で支援級に移ることになります。

これは子どもの心を考えると望ましくない順番のように思えてなりません。

■スペシャルスクール

私は知的障害者移動支援のガイドヘルパーをしているのですが、あるとき特別支援学校に通っている子が「僕はスペシャルハイスクールに通っているんだ~!」と嬉しそうに言っていました。

昔の呼び方の養護学校の名前に比べて、特別支援学校も特別に支援される意味を示し「素敵な名前の学校だなあ~」と思っていましたが、英語にすると、「更に良い名前だな~」と感じました。

18歳になった息子は就労移行支援事業所に通っています。元々企業は無理だと思ったのと、仮に企業に就職しても不適応を起こし、途中から就労移行や福祉作業所に戻るのは良くない順番だと思ったからです。

漠然と「通常級の方が刺激を受けて伸びるのではないか」と考えるのではなく、我が子の状態と教員数、支援内容の情報を集めてベストな選択をしてほしいと願っています。

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立石美津子(たていし みつこ)  

20年間学習塾を経営、現在は著者・講演家として活動。『一人でできる子が育つテキトーかあさんのすすめ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』など著書多数。『発達障害に生まれて(ノンフィクション)』のモデル

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